<エンテロコッカスフェカリス101株>

私たち人間の消化管には300~400種、100兆個の微生物が存在し殆んど肉眼では見えないほどの大きさでも、重量にすれば1Kgにもなります。それらは私たちが取り込む食物を生きる糧として、腸内で生存しています。
私たちが、毎日排泄する便の2分の1から3分の1はこの腸内細菌と呼ばれる微生物の残骸です。
良く、健康のバロメータを便の様子で判断する事があるように、腸内細菌のバランスはわれわれ人間にとっては健康状態を知る大きなポイントになります。
腸内細菌はわれわれの食物を、分解し発酵や腐敗をする事で、様々な生理活性物質や有害物質を産生しています。
当然、生理活性物質は身体に良い働きをしますが、有害物質は重大な病気の原因を作ります。
身体に良い物質を作る菌を総じて善玉菌、その逆を悪玉菌といいますが、厳密に言えば8~9割が善玉菌で、悪玉と呼ばれる菌は全体の1割程度しかありません。
ただ、そのバランスが少しでも崩れると体調が壊れて来ますので、常に善玉菌優勢の状態を保っておく必要があります。
善 玉菌でよく耳にするラクトパチルスと呼ばれる乳酸桿菌やビフィズス菌などを含んだヨーグルトや乳発酵食品を毎日摂取する事である程度の腸内バランスを保つ 事は出来ますが、大きく崩れた腸内細菌叢(腸内フローラ)を元に戻すとなると、なかなか通常の乳酸菌では難しいと思われます。
理由はと言うと、今出ている乳酸菌製品は、殆んどが自然界の菌を培養したものばかりです。
自然界の環境は光や酸素のある世界ですが、人の消化管はその大部分が光も酸素も無い世界ですので、自然界の菌は、体内の環境では生存し続ける事は出来ません。
まず体内に入ってくる時に強力な胃酸によって大部分は死滅してしまいます。
ごく一部の耐酸性の菌が無事腸内に届いても、長時間の生存はおぼつかないと思われるので、一過性の効果でしかありません。
最近よく聞くヨーグルトにプロバイオテックと言うものがありますが、それとて胃酸から身を守って腸に届くというだけで、根本的に、腸内の常在菌は嫌気性菌が主で、それに比べ自然界の菌は好気性なので、結局は同じ事になります。
そこでお勧めなのが、人の腸内細菌から培養されたエンテロコッカスフェカリス101株と言う乳酸菌製品です。
これは健康な乳児の中に存在した球菌で、ヒト由来の嫌気性菌として、人間の腸内細菌にとっては最も親和性を持つ乳酸菌ですので、あらゆる乳酸菌の中でも、最も効果的な働きを示しております。
特に目立った働きとして、血管に付着した脂質を完璧に取り除いたと言う研究結果が、新聞の第1面で報道されたほどで、動脈硬化の改善に大きな効果が期待出来ます。
脂質の代謝に優れているだけではなく、フェカリス菌には、悪玉の代表である大腸菌やウエルシュ菌、クロストリジウムなどを抑える効果もあり、発がん物質などの有害成分を除去する働きもあります。
腸内細菌叢(フローラ)を整える事は、全ての症状の改善と大きく関わっているのだという事は、次の働きを見ればお解かりになるでしょう。
脂質・糖質代謝の改善、肝・腎機能の活性化と保全、腸内PH(ペーハー)の安定化、腸の蠕動運動の活性化、有害物質・発がん物質の分解と排泄促進、消化・吸収・代謝に関わるホルモンや酵素の産生、ビタミンの産生、免疫機能の賦活、病原菌・有害菌の増殖抑制、感染防御・・・
これらはヒトくくりにすれば、ホメオスタシス全てに関わる重要な働きをしているという事になります。
数ある腸内細菌叢関連食品の中でもエンテロコッカスフェカリス101株は唯一ヒト由来の菌として、特異を放っていると言えるでしょう。